インターネット入門: 電話をかけてインターネット接続

 この前に、インターネットへ繋ぐ方法を説明しましたが、多くの人はプロバイダーとの間に線も引いていないし、JPNICからもIPアドレスももらっていないけど、インターネットは使っていると言うでしょう。この場合、電話をプロバイダーにかけパソコンをつないでいる人がほとんどだと思います。ここでは、このダイアルアップというしくみについて説明します。(実は前に説明した線をつないで、IPアドレスをもらってというのが、正式な考え方でダイアルアップという方法は亜流的なところがあります)

 図1.5-2にダイアルアップのしくみを示しました。まずプロバイダー側では、みなさんの家からかかってくる電話の受け口を用意しておきます。そして電話一本、一本に対してどのIPアドレスを割り付けるか設定してあります。もちろん、このIPアドレスはプロバイダーがJPNICに申請して割り付けられた番号です。また、接続前のあなたのパソコンにはIPアドレスが設定されていません。(通常プロバイダーの電話番号は一つですが、代表電話番号になっていて内部には複数の電話回線があります)
 次に図1.5-2 b.のようにあなたの家からプロバイダーに電話をかけ、たまたま192.168.1.51のIPアドレスに割り連れられた電話にかかったとします。するとプロバイダー側の装置とあなたのパソコンでやりとりし、あなたのパソコン自体が、192.168.1.51というIPアドレスを自動設定します。この状態であなたのパソコンはプロバイダー経由でインターネットに接続していると同時に、独自のIPアドレスを持って動作していることになります。
 ダイアルアップの場合は、プロバイダーのどこの電話にかかるかでIPアドレスが変わってきます。
(ダイアルアップで接続している人は次のホームページをアクセスすることで、簡単に今のIPアドレスを知ることができます。
IP待合室 http://www-ed.jona.or.jp/iproom/ )

 このプロバイダーの装置とあなたのパソコンの接続時にはPPP(ピーピーピー:Point to Point Protocol)というプロトコルが使われています。ちなみにPPPは広い意味でのTCP/IPの中で決められたプロトコルではなく、別のプロトコルです。