ネットワーク構成入門: サブネットマスクによるネットワークの判断

 複数のネットワークをつなげた場合、その間にはINP(又はゲートウェアという呼び方)があり、必要なデータだけ別のネットワークに転送することをみてきました。この機能はネットワークの構成を考える場合に重要なことなので、もっと細かく考えてみましょう。

 図3.4-1に二つのネットワークをつないだ状態を示しました。実際にAさんがBさんとCさんにデータを送る場合を考えてみましょう。Aさんのパソコンには、データの送信方法を判断するためにサブネットマスクとゲートウェアの情報が設定されています。サブネットマスクは、これから送るデータがAさんの属しているネットワーク宛てのデータか判断するのに使用します。またゲートウェイはIPアドレスであり、これは、他のネットワークとつながっている、ここではルータのIPアドレスを指定します。
 まず、Bさんに送る場合は、サブネットマスクから同じLANにあると判断されるため、そのままLANに流します。もちろん電気的にこのデータはルータにも流れますが、ルータは無視するため、他のLANには流れません。今度はCさんに送る場合は、サブネットマスクから他のLANにあると判断されるため、Aさんのパソコンはルータに対してデータを送ります。このときBさんのパソコンにも電気的にはデータは流れまずが無視されます。データを受け取ったルータはつながっているCさん側のルータにデータを送り、そのルータはIPアドレスを見てCさん宛てなのでCさんのパソコンにデータを送ります。
 Aさんのパソコンは自分のネットワークで無い場合、なんでルータに送るのでしょうか。これはAさんのパソコンにとって他のネットワークにつながっているのはゲートウェイで指定されてるルータしか知らないため、そこに送るしかありません。その後正しくCさんに届くかは、途中のルータが正しく動作するしかありません。

 図3.4-2にサブネットマスクを使って自分の所属ネットワークかどうかの判断の仕方を示しました。サブネットマスクは、難しい表現になりますが、IPアドレスのうち所属ネットワークとしてどの番号までがいっしょか示しています。これは2進数で無いとかりにくいので、図ではそのような表現にしています。2進数など詳しくない人は判断のイメージをつかんでください。図のAさんの所属するネットワークアドレスのところで
  サブネットマスク  11111111.11111111.11111111.00000000
  AさんのIPアドレス 11000000.10000100.00000000.00001010
 と2進数で表現したものを示しました。
 サブネットマスクの1になっているところだけ、AさんのIPアドレスの部分を取り出す。
  11000000.10000100.00000000.000000 =普通のIPアドレスの表現では192.168.0.0
 となり、これがAさんの所属するネットワークの共通のIPアドレスになります。いうなれば、同じネットワーク内のパソコンは192.168.0.1, 192.168.0.2, 192.168.0.3, .....192.168.0.255などのIPアドレスが設定されていることになります。そして、同じ,ネットワークのアドレスを持つパソコンが同じネットワーク内にあると判断します。
 BさんとCさんのネットワークのアドレスを同様に求めると、それぞり192.168.0.0と192.168.10.0になりBさんは同じネットワークの中にCさんは他のネットワークにあると判断します。

 ここで新ためてダイアルアップルータの機能を図3.4-3に示しました。図の中で同じネットワークのパソコンにデータを送る場合は、特にダイアルアップは何も動作しません。とこが、外のネットワークへデータを送る場合等、今まで説明してきたように、パソコンはダイアルアップルータに対してデータを送ります。するとダイアルアップルータば自動的にプロバイダ等に電話をかけインターネットに接続してからデータを送ります。
 同様に、パソコンがインターネット上のホームページを見る場合も、まずそのホームページのWebサーバに対して、httpでの要求を出すので、これをダイアルアップルータ受け取りプロバイダへ自動接続します。