ネットワーク構成入門: イントラネットとインターネット

 いままで、ネットワークの接続をみてきました。ここでは前に説明したインターネットサーバをどのように接続するか見ていきましょう。

 図3.5-1にインターネットサーバをインターネットに接続した状態を示しました。これは単純にネットワークに接続してルータ経由で外部のインターネットと接続します。(もちろんルータもハブに接続しています。)

 インターネットと同じように最近イントラネットという言葉を聞いたことがあると思います。Webや電子メールの機能は学校内又は企業内の連絡や情報の交換に使っても有効なので、外から隔離された状態でこれらの機能をもったサーバを設置して利用することがあります。このように使い方をインターネットに対してイントラネットと呼んで、そのサーバをイントラネットサーバと呼んでいます。名前はインターネットサーバとイントラネットサーバで違いますが、サーバとしての機能はまったく同じで、ただ呼び方がちがうだけです。

 イントラネットの場合でも、内部のパソコンからインターネット上のホームページ等を見たいものです。そんな場合、イントラネットとインターネットを接続した状態を図3.5-3に示しました。図3.5.1との違いは、中から外の情報はみたいが、外からは中のイントラネットサーバにはアクセスしてほしくないということです。
 このような場合、ファイアーウォール(意味としては室内の火事などの延焼を防ぐ防火壁です)を経由して、インターネットとイントラネットをつなぎます。ファイアーウォールも機能を表す概念で、実際はルータ等を中からアクセスできるが、外からアクセスできないように設定して使います。

 インターネット上の不正アクセスなどがニュースで報道されています。これは、悪意を持った人がサーバなどに入り込み、中身を変更したり、大切なデータを削除したりします。これらに対応するため、インターネットサーバをインターネットにつなぐ場合もファイアーウォールで接続します。図3.5-4では外部からWebのアクセスはできるが、FTPの機能が使えないようにルータを設定したところです。これによって外部の人はホームページはみれますが、FTPを使ってインターネットに不正なファイル等を転送できなくなります。