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理屈で覚えるパソコン入門:


3.2 ハードディスクの大きさ
 前ではハードディスクはフロッピー・ディスクの数千枚分のプログラムを記録できると説明しました。こんな大きなハードディスクですが、どんどん無限にプログラムをインストールできるわけではありません。特にCDでインストールするプログラムの中には、一回のインストールでフロッピー・ディスクで数百枚分もハードディスクに記録させるものもあります。パソコンの仕組みをよく知らないで、雑誌の付録等についているプログラムをどんどんインストールしていると、そのうちハードディスクがいっぱいになり、パソコン自体が動かなくなります。このようなトラブルが起きないように、ここではハードディスクの大きさとそれに関連したパソコンの単位について説明します。

 左の図はウィンドウズの機能を使ってハードディスクの中をどの程度使っているか表示したものです。単位の話はこの後しますが、全体で1.51GBという大きさ(容量)があり、そのうち973MB使っていて、空いて残っているのが573MBであることを示しています。容量という言葉はちょうどお酒やビールのビン等にも使う言葉で中にどれだけ物が入るか表します。ハードディスクもプログラム等を記録する入れ物と考えることができます。
 この空き領域は最低でも100MBは必要です。そして空き領域が数十MB以下になるとパソコンの動作が遅くなったり、最悪の場合は動かなくなったりします。このような時はすでにインストールしてあるプログラムを消したり(アンインストールともいいます)して空き領域を増やします。また、パソコンにどんどんプログラムを入れたい人は新しいハードディスクを購入してパソコンに増設します。

 ハード・ディスク等の容量の単位は、やはり電気的な情報の記録の単位がもとになっています。一つの例として左の図に前に出てきたメモリを示しました。パソコン等のコンピュータの単位ではビットとバイトという2種類のものが使われています。
 ビットは左の図のように一つのスイッチで表されるような電気的なオン、オフの状態を表します。例えば10ビットというと10個の電気的なオン、オフの状態を表します。また、8ビットを一つにした1バイトという単位も使います。ビットは英語でbit、バイトは英語でBYTEと書き、省略場合、例えば1bitは1b、1BYTEは1Bと書きます。同じB(ビー)ですが、ビットの場合は小文字、バイトの場合は大文字にして区別しています。上の図のハードディスクの973MBは大文字のBなので、単位はバイトです。

 日常生活で長さを表すのに1mとか1kmとか使っています。1000m=1Kmですが、皆さんもこの単位を使い分けていると思います。例えば、東京から大阪まで550kmと言った方が、55万mと言うよりなんとなくイメージが湧きます。パソコンの単位であるビットもバイトもかなり小さな単位なので、大きなものを表す時にイメージが湧きにくいことがあります。そこで1000m=1Kmと同じように上の説明でててきたMBやGB等の単位を使っています。以下の表にこの単位と用途等をまとめました。一つの覚え方として、各単位が1000倍になっています。

単位 読み方 おおよその
倍率
正確な倍率 用途
bit ビット −−− −−− CPUの性能の単位等
色の表示の度合い等
Kbit キロビット 1Kbit=約1000bit 1Kbit=1024bit インターネット等の通信の速度等
Mbit メガビット 1Mbit=約1000Kbit 1Mbit=1024Kbit より高速な通信の速度等
単位 読み方 おおよその
倍率
正確な倍率 用途
BYTE バイト −−− −−− パソコンでの文字の単位等
KBYTE キロバイト 1KBYTE=約1000BYTE 1KBYTE=1024BYTE プログラムの大きさ等
MBYTE メガバイト 1MBYTE=約1000KBYTE 1MBYTE=1024KBYTE メモリの大きさ等
フロッピーディスクの大きさ等
GBYTE ギガバイト 1GBYTE=約1000MYTE 1GBYTE=1024MYTE ハードディスクの大きさ等

[補足]CPUの性能
 パソコンの単位がわかったところで、この単位であらわされるCPUの性能について考えましょう。よく16ビットCPUとか32ビットCPUとかいう言葉がテレビのコマーシャルで出てきます。この違いは何なのでしょうか。

 左の図は前にも出てきた、メモリの内容を順番に読み込んでCPUがその内容に従って動作することを説明したものです。16ビットCPUは一度に16ビットのメモリの内容を読み込むことができます。たとえば、画面にアルファベットを表示することを考えると、アルファベットの1文字は8ビットでどの文字か指定さてれいるので、一回の読み込みで”AB”というように2文字を画面に表示できることになります。

 左の図は64ビットCPUの様子を示しました。このCPUでは一度に64ビットのメモリの内容を読み込んで動作することができます。上と同じ例では、一度に”ABCDEFGH”の8文字を画面に表示することができます。同じことを16ビットCPUでするには、メモリの内容を読み込んで2文字画面を表示することを4回繰り返さないとできません。CPUの性能は他のいろいろな機能により変わってきますが、扱えるビット数の多いCPUの方が性能的に速くなっています。

[体験しよう/練習しよう](教育テキスト及び訓練プログラムを使用してください。)
レッスン8:ハードディスクの容量
(1)ハードディスクの容量の確認