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TV会議システム・マルチメディア通信のお勉強

TV会議システム・マルチメディア通信を工夫して使ってみたい人に


Q03-01


LAN/インターネットを使用する場合の注意点はありますか。

  最近では、ISDN以外にLANやインターネットでTV会議が使用されるようになってきました。これらのネットワークで使用する場合の注意点等について説明していきます。

1.ネットワークでの帯域の確保
 企業内でいままで一般的に使われているLANは10Mbpsのデータを流せるものが主流です。仮にISDN相当のデータを一つの端末が使用する場合は10Mbps/128Kbps−>78台つなげることになります(実際は10Mbpsのデータは流すことは無理なので20−30台程度でしょう)。でも、一般の企業ではこのLANで一般業務データやインターネットも流してつかっていて、TV会議だけで使うことは無理です。そこで以下のような対応が必要になってきます。

(1)ネットワーク自体の強化
 TV会議に限らず、企業内のLANにはさまざまな大量データが流れるようになっています。このようなことに対応してネットワーク自体を強化する傾向にあります。従来の10Mbpsから最近では10MbpsへのLANへ移行が始まっています。このようなネットワークを使用するとTV会議でも広い帯域を確保でき、高品質の映像が利用できます。
 但し、ネットワークの強化は単にパソコンのLANカードの変更だけではなく、ハブ/ブリッジ/ルータ等のネットワークを構成する装置も高機能のものに変更する必要かあり、WANの場合はバックボーンの回線自体の容量も増やす必要があります。

(2)帯域管理
 いくらネットワークが強化されても、TV会議の台数が増えたり、また、一台のTV会議が高品質を求めて大量のデータを使用してはすぐにネットワークがパンクしてしまいます。このため、TV会議のしくみとしてネットワーク上で使用するデータを制限する機能があります。
・各TV会議の装置での管理
 各TV会議装置ごとに使用するデータ量を設定することにより、ネットワーク上のデータの負荷を押さえます。
・ゲートキーパーにでの帯域管理
 ゲートキーバーという装置によりネットワークの指定した領域で、TV会議で使用する総データ量を総合的に管理することができます。

2.インターネット上のストリームデータ
 ホームページのアクセスやメールに対して、TV会議や音声や動画の再生(ファイルからの再生ではありません)はインターネット上で連続したデータが流れることからストリームデータと呼ばれいます。現在、このストリームデータを使用する人は、インターネット利用者の一部でインターネット自体の負荷はそれほど高くありません。今後、TV会議等の利用が増えた場合、インターネットのネットワーク自体を強化する必要が出てくるので、その費用のため、使用データ量に対して課金することも検討されています。