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理屈で覚えるパソコン入門:


4.2 インターネットにつなぐには
 インターネットのつなぎ方を説明する前に実際にインターネットがどのようなものか見てみましょう。先の「自律的に運営されている地域ネットワークおよびバックボーン、そして多数のローカルネットワークの集合体である(インターネット縦横無尽:共立出版)」の定義の「集合体」に注目します。

 上の図は、先に説明した最小のインターネットを各地に置き、それぞれのインターネットサーバーが通信できるように結んだものです。ちゃんとローカルネットワークや地域ネットワークが「集合」していますね。実はこのようなものが
現実のインターネットといっていいもです。

 上の図は本当のインターネットで電子メールがどのように送られるか示したものです。この例では東京の太郎さんから米国のトムさんへメールを送るものです。最小のインターネットとちがうのは太郎さんとトムさんが別々のインターネットサーバーにつながっていることです。でもちやんとメールが届くのは、インターネットサーバーに約束があって、他のインターネットサーバーにつながっている人のメールがきた場合は、そのサーバーに届けてあげるということです。そこで、東京のサーバーはトムさんあてのメールを受け取ると、トムさんのいる米国のサーバーにそのメールを転送してあげます。
 ここで問題があります。東京のサーバーはどうしてトムさんが米国のサーバーにつながっていることがわかるのでしょうか。その答えは二つのことにあります。まず、トムさんのメールアドレスが世界で一つだけだということです。例えば、私のメールアドレスは「gohome@jona.or.jp」ですが、これは地球上で私一人しか使っていないし、仮に他の人が使おうとした場合、すでに使っているとチェックされ使用できません。もう一つは、世界中のすべてのインターネットサーバーが「gohome@jona.or.jp」がどのインターネット・サーバーに送ればいいかという情報を持っていることです。このふたつのことは大変なことですが、インターネットをより良くしたい人々が世界中でいろいろな作業をして実現しています。

 上の図は「自律的に運営されている」を考えるためのものです。インターネットを構築するサーバーや通信行う回線は特に国の規則や政策で作られたものではなく、インターネットを使っていろいろな人と情報を交換するという目的のもと、いろいろな人が設備を用意し自発的にインターネットを拡張していったものです。上の例では名古屋の人が名古屋と東京、大阪の人が大阪と名古屋、大阪と米国、東京の人が東京と大阪、東京と米国を結ぶ通信回線を用意しています。名古屋の次郎さんがトムさんにメールを送る場合、名古屋と米国は直接つながいません。そこで、名古屋は東京のサーバーにまず、送ります。すると東京のサーバーは自分の通信回線を使って、それを米国のサーバーに転送してくれます。極端にいうと、私が遠くの外国の友人にメールを送ったとします。その時、見ず知らずの私のためにいくつかのインターネットサーバーが、次々とメールを駅伝のタスキのように受け取っては転送するということを繰り返して届けてくれます。 このようにインターネットはそのしくみ、構築のされかたからして、自由と独立/協力の風土があります。

 いよいよ、本題の実際に皆さんがインターネットに接続する方法について説明します。普通の人がインターネットに接続するためには左の図のようにプロバイダーを利用します。プロバイダーとはインターネットに接続されたサーバーと皆さんが繋ぐための電話又はISDN(すごく後で説明します)の接続口を持っている会社のことです。実際にはこのプロバイダーと契約し、プロバイダーの電話番号を教えてもらいます。後は電話をかけプロバイダーとあなたのパソコンを接続すると、インターネットの世界につながることになります。
 日本国内にもいろいろなプロバイダーがあります。次はいったいどのプロバイダーと契約したらいいか考えてみましょう。