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TV会議システム・マルチメディア通信のお勉強
TV会議システム・マルチメディア通信をとにかく使ってみたい人に
Q05-02
ISDNを使用したTV会議の場合、外国とつながりますか。
ここでは、TV会議の装置の相互接続/標準化について説明していきます。
1.TV会議の装置は作っている会社が違っていても、接続できるように標準規格が世界規模で決められています。
少し前に、ビデオテープの種類でVHSとベータがありました。当然ベータのテープはVHSでは利用できないし、その逆もだめでした。ビデオテープの場合は目で見て自分の持っている機械で使えるかすぐに判断できますが、もしTV会議の装置にVHS方式やベータ方式等の違いがあれば、相手に繋がるかどうかわかりません。また、日本国内の車は左ハンドルですが、多くの外国で車は右ハンドルのように違いがありますが、TV会議の機械も日本と外国で違いがあるとつながりなくなります。
このような、国や製造会社によって接続に問題が起きないように、世界中でTV会議の機械をどのように作るかのルールが決められています。
この決めている機関はITU−T(International Telecommunication Union-Telecommuinication sector:国際電気通信連合−電気通信標準化部門)というところが、TV会議はこうしなさいという規則を決めています。各メーカーはこの規則にしたがって動く製品を作っています。この規則には以下のようなものがあります。(H.xxxとは規則につけられた番号です)
・H.320(1990年成立) −ISDNを使用してTV会議(映像/音声通信)を行うための規則
・H.323(1996年成立)−LAN/インターネットを使用してTV会議(映像/音声通信)を行うための規則
・H.324(1996年成立)−電話回線を使用して)TV会議(映像/音声通信)を行うための規則
・T.120(1996年成立)−パソコン等のデータ会議を行うための規則
2.TV会議で外国つながるか−>Yes
つながるか判断するために、2つのレベルで考える必要があります。
a.ISDNとしてつながるか?
Q04-01で説明したようにISDNはデータ通信を行うための世界の標準基準です。日本国内でISDNを使う場合は、普通NTTのINSという回線を使用します。接続する相手の外国でもこのISDNの規則が従った回線のサービスがあり、それを使用している場合はISDNとして問題なく、回線として繋がります。
日本国内でもほとんどの地域でISDNが使えるようになったのは、つい最近です。国及び同じ国の中でも地域によってISDNのサービスがまだ使えないところがあります。このような地域では当然、現時点ではISDNでの接続はできません。
もちろん、外国とつないで外人と会話する場合は、当然その外国語が話せることが前提になりますね。
b.TV会議として繋がるか。
H.3xxという規格はVHSやベータと同じような意味を持ちます。そこで同じH.320として動作する機械同士はほとんど問題なく動作します。規則は文書で書かれているため、昔はそれをもとに機械を別々の会社が作っても細かいところで接続がうまくいかないということがありましたが、各メーカーは互いに協力しあい、少しずつ調整しながらうまく繋がるような製品を開発してきました。成立年代をみてもらうとISDNで接続するためのH.320という規則はもっとも古く歴史があり、現在はどのメーカの製品も問題無くつながるようになっています。
このような状況なので、現在は日本と外国で問題なくTV会議がつながるようになっています。