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TV会議システム・マルチメディア通信のお勉強
TV会議システム・マルチメディア通信を工夫して使ってみたい人に
Q06-00
TV会議で使用する周辺装置にはどのようなものがありますか。
TV会議も映像や音声を扱うシステムですから、カメラ・テレビ・マイク・スピーカー等が重要な装置で、やはりこれらの品質が高いと相手の顔や声がよくわかります。このような装置は普通のAV機器として販売されているものを使用しますが、TV会議ならではの装置というものがありまり、ここで説明していきます。
1.卓上マイク付きスピーカ−
普通、カラオケ等ではマイクは一人で持って使用しますが、テレビ会議の場合持つのもつかれますし、また複数の人が同じ装置を使用する場合は発言する人にマイクをまわすのも大変です。そこで上図に示すような机の上において複数の人がはなせるようなマイクを使用します。また、このマイクにはスピーカーもついて相手の声も聞こえるようになっています。
この卓上マイク付きスピーカ−にも2・3人で集まって使用する簡易的なものから、机の真ん中において机のまわりの人(やはり数人です)が全員使えるようなものまでいろいろなタイプがあります。
10人近く参加できるようなTV会議室など利用する場合、マイクも数人ごとに複数台用意して使用します。
2.書画カメラ
TV会議の場合でも、普通の会議と同様に資料や黒板等つかいたいものです。H.120を使用したデータ会議の場合はパソコン画面上で資料や黒板を共有しますが、映像と音声しか扱わないTV会議の場合は上図のような書画カメラというものを使います。原理的には簡単で装置の上においた紙(物)を上からビデオカメラでとるというものです。あらかじめ用意した資料を写して相手に見せることもできますし、紙に文字を書き込みながら説明することもできます。
ただし、書画カメラはもともとTV会議用に開発されたのではなく、一般的には講演や授業などでいろいろな資料や実物を見ている人に提示するためのものです。
3.データ・プロジェクター/ソフトボード
パソコンを使用したTV会議では映像と音声意外にいろいろな情報を画面上で利用できます。通常のパソコンを利用した場合は、小さい画面なのでせいぜい1−2人で使うだけです。これを大勢の人数で使うための装置がいくつかあります。
データ・プロジェクター(日本語の適切な訳語は無い?)はOHPの装置でパソコンの画面を表示したり、又マウスのような入力もできるものです。OHPの上に載せるとパソコンの画面が投影される機械があり利用したりした方もいると思います。データプロジェクターはそれにポインティングデバイスの機能を追加したものです。データ・プロジェクターももともとパソコンの画面を大きく表示することを目的として作られたもので、最近ではデータ・プロジェクター自体に通信機能を持ちデータ会議のみ単独で実施できるものもあります。
これに対してソフトボードはもともと、ホワイトボード等のに有力したものをパソコンに入力するものから発達してきました。高価ですが最もTV会議に適したものとして、通常のホワイトボードが前面液晶画面でなっていてパソコンの画面がそのまま表示するタイプのものです。この場合、マウスはマジックの形をしていて、ホワイトボード上にマジックで書くようにして操作します。
[技術トピック]エコーキャンセラー
カラオケ等でマイクをスピーカーを近づけるとブーというようなハウリングが起きます。TV会議の場合も、話している声が相手側のスピーカー/マイクで拾われまた、こちらに戻ってくることにより、同じように不快な音が発生します。これをエコーと呼んでいて、これを除去する機能/装置をエコーキヤンセラーと呼んでいてTV会議システムでは重要な機能です。
エコーキャンセラーはコーディックに内蔵してある場合と、1.の卓上マイク付きスピーカ−に機能を持っている場合があります。最近ではコーディックに内蔵しているものが増えて、普通のマイクとスピーカーで会議ができるようになってきています。
このような流れの中で卓上のマイク付きスピーカーはエコーキャンセルの機能より、むしろいかに多くの人の声をきれいにとれるか等が重要視されています。