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理屈で覚えるパソコン入門:


1.2 パソコンにいろいろな仕事をさせるには
 この前でメモリの中にパソコンに仕事をさせるためのプログラムが入っていることと、CPU(シー・ピー・ユー)がその内容にしたがって動作することを説明してきました。パソコンで文書を作る場合は文書を作るプログラムをメモリに入れます。また、絵を描くときは絵を作るプログラムをメモリに入れます。ここでは、どのようにしてプログラムをメモリに入れるかを考えてみましょう。
 いきなりパソコンで考えると難しいので、皆さんも使ったり見たことのあるゲームをするファミコンとプレイステーションで見ていきます。

 ファミコンは左の写真の示したように白と赤の本体と、ゲームごとのカセットで遊びます。実際に使う時は右の写真のようにカセットを本体に差し込んで使います。麻雀のカセットを差し込めば麻雀ができますし、将棋のカセットを差し込めば将棋ができます。

 ファミコンもパソコンと同じようにコンピュータの一種です。そこでCPUとメモリがあります。左の写真はファミコンを分解したところです。本体にはCPUが入っています。またカセットの中にはメモリが入っています。このメモリの中にはそのカセットのゲームに対応したプログラムが設定されています。右の写真はCPUのある本体にメモリの入ったカセットを差し込んだところです。

 左の図にファミコンでのプログラムの変更方法をまとめてみました。ファミコンの場合、各カセットの中にメモリが入っていてそこにプログラムが格納されています。そして、カセット自体を変えることによりCPUが使うプログラムを変更していることになります。

 家庭でゲームをする場合、ファミコン以外にプレイステーションという機械があります。左の写真のように、本体と薄い円盤であるCD(コンパクトディスク)で遊びます。
 プレイステーションの場合は、ファミコンのようにメモリの入ったカセットはなく、変りに各ゲームごとにCDがあります。

 右の写真は本体にCDを入れたところです。プレイステーションもファミコンと同じように、本体に入れるCDによって遊べるゲームが変わってきます。ただし、CDの中にはファミコンのカセットのようにメモリが入っているわけではありません。プレイステーションもやはりコンピュータの一種ですからCPUとメモリがあるはずです。どうなっているのでしょうか。

 左の図にプレイステーションの仕組みを示しました。本体の中にメモリとCPUが入っています。ファミコンとの大きな違いはメモリの内容です。
 右の図にプレイステーションのメモリを示しました。ファミコンのカセットの中のメモリにはあらかじめプログラムが入っていましたが、このメモリは何も入っていません。ではどのようにしてメモリにプログラムがはいるのでしょうか。

 まず覚えておくことはCDにはプログラムのパターンが記録されているということです。前にもどるとオルゴールの円筒の突起の付き方が入っているといえます。
そこで本体にCDを入れ電源を入れると左の図のようにCD内のプログラムのパターンがメモリの中に入ってきます。すると下の絵のようにメモリの中にはプログラムが設定されるしくみです。 電源を入れる時にプレイステーシヨンに入れておくCDを変えることにより本体内のメモリに設定されるプログラムが変わってきます。
 ファミコンに比べて、初めメモリの中に何もなく、電源を入れるとプログラムが設定されるというようすはパソコンの動作に、とてもよく似たしくみです。でもパソコンを使った人なら気がつくかもしれませんが、パソコンでは多くの場合CDが無くても動作します。次にパソコンでプログラムが設定されるようすを見てみましょう。